各界からの提言

各界から長崎県同友会会員へ向けた熱きメッセージ

軍師のような身近な相談者を持ってください

1.私の履歴
 1980年代、私が20代の頃、実家の家業の経営陣として長崎県中小企業家同友会に入会させていただき、経営や社会の勉強をさせていただきました。家業の包装資材、段ボール製造会社では、営業先から「もっと商品が売れると注文するよ」と言われ、「こんな販促企画をしてはどうですか、よかったらわが社に注文してください」と日々提案営業をしていました。
 その提案営業スタイルがきっかけで経営コンサルタントになろうと思い、国家資格である中小企業診断士の資格を取得し、家業(2007 年に事業譲渡)の傍ら、コンサル会社を始めました。
 

2.過去の業界常識は不常識
 現在、世の中のニーズの変化や技術革新により、ビジネスモデルの変革が当たり前になりました。飲食店でのコロナ禍で客席数を減らす制限下で、回転率や坪単価を上げるだけのビジネスモデルでは通用しなくなり、音楽の世界でも、作詞家、作曲家、歌手の領域で、パソコンで曲作り、ネットで作詞依頼、パソコンが歌うというシステムもあります。
 過去の栄光は、その時代に成果を上げたという自信として持ち続け、変革期を迎えた現在の企業運営にその自信で臨むことをお勧めします。

 

3.中小企業診断士は軍師です
 中小企業診断士は経営のアドバイスや新規事業の企画やプロデュースが専門で、認定支援機関として各種補助金の申請支援を地元商工会議所や商工会と一緒に行っています。また中小企業診断士は、経営者の影の相談者、いわゆる軍師的立場で行動していますので、中小企業家同友会の方々の馴染みがないのが実情です。
 ただし、最近では、新規事業を実現化するアイデアや事業化までの支援をして欲しいというプロデューサーのような依頼や、融資や補助金が欲しいので申請書類作成の支援をして欲しいという依頼も増えています。

 

4.提言
 今後、さらに中小企業を巡る環境は混迷します。なぜなら、ライバル企業が先駆的な取り組みを行えば、必然的に他の会社は後進企業になるからです。
 そこで、皆さまの身近に、皆さまご自身や会社の行く末を共に考えてくれ、アドバイスをくれる相談者をつくってください。

vol. 300(2022年6月号)掲載
前田 愼一郎

一般社団法人長崎県中小企業診断士協会 会長

前田 愼一郎

表彰 中小企業診断士(25,000名)の全国コンテストにて、3度日本一に選ばれる
平成4年度
(普賢岳災害後のホテル旅館の再生方法)
平成12年度
(タウンマネージメントでのまちおこし)
平成18年度
(諫早アエルSのテナントミックス手法)