大村支部活動の詳細
2018/11/01

大村支部 10月例会開催報告

日時:10月12日(金) 18:30~

会場:長崎インターナショナルホテル

テーマ:人を活かす経営 ~文化の時代の価値基準~

報告者:九州教具(株) 代表取締役社長 船橋修一氏

今回の報告者は、ホテル事業をソリューション提供の題材としてとらえたり、外国人や女性の登用で社内の意識改革を進めている九州教具(株)の船橋さんです。「経済」の時代の成功を捨て、「文化」の時代での成功とは何か、新しい価値基準が求められていることを報告いただきました。

まず、アドラーの「人間の悩みは、その全てが人間関係に起因している」という言葉を紹介されました。これは、全ては”私から”始まるものであり、自ら共有価値を創出・創造することで社会と企業が共に発展できるということです。そして、中小企業から中堅企業へ脱却し、持続する社会貢献を通してステップアップしていくことが求められていることを教えていただきました。まさに今は決められた答えのない「文化」の時代であり、問題設定そのものを自ら行い、そこから答えを自分で選択することが重要とのことでした。だからこそ、”私から”始めなければならないんだと理解しました。

これまでの「経済」の時代はHow(どのように)を実践すれば成功できたが、今の「文化」の時代はWhy(なぜ)であり、人のまねは通用しないので答えを自分で出さなければならないということです。この時代に必要なことは、「人の役に立つ」ための学びと「人を思いやる心」であり、「人格」であるとのことです。あるべき未来を明確にする「価値前提」の人生をいかに考えるか、新しい価値は何かを問われた報告でした。

 

ホテル事業の展開につなげたソリューション事業部のビジネスモデルは、「自ら実践検証し、自らやれたことをフィードバックし、お客様に提案し、お客様の抱えている問題を解決する『実業』へと転換する」とのことです。単にモノだけを提供するのではなく、自ら検証して困っているお客様の役に立つノウハウを提供することで、信頼を得てきているとのことでした。そして、そのために必要なことは、対話による「知」の創造であり、常に「聴く耳」を持ち、自分自身を疑うことだそうです。例として、多様性を重視する目線で外国人社員に客室清掃を任せたところ、業務が重労働であるにもかかわらず年配の方が従事していることを問題視し、提案を受けて若い人が正確にできるように清掃マニュアルを作って対応したこと、更には病院や介護業界向けにパッケージ化できたというエピソードを語っていただきました。人は自分の経験や勘に頼って判断しがちですが、しっかりと相手の意見を最後まで聴いて、『創発』する大切さをあらためて実感できました。

グループ発表では、対話の中から新しいことを学ぶ、答えが無いからこそ人の意見を大切にする、文句ではなく提案であるという発想に転換する、人の話を聴いてビジネスに活かしていく、時代の変遷に合わせて考え方を変える必要がある、などの報告から学んだことを共有し合いました。

そして、グループディスカッションテーマは「10年後あなたの会社を活かすために、何を捨てますか?」。捨てるものとして挙げられたものは、既存の価値観(これからは試す、選ぶへ)、 固定概念、しがらみ、悪しき習慣、家業(これからは企業へ)、プライド(これからは社員の声に耳を傾ける)、物欲などの意見がありました。そして、興味深いものでは「上司」や「経営者」、「例会返信率」という意見もありました。

今回の報告とグループディスカッションを通して、時代の変遷に合わせて企業を変革していくことが求められていることを認識できた会員が多かったと思います。また、答えのない「文化」の時代では、社員の意見に耳を傾け、自分自身に問いかけ、人を活かすという新しい価値基準に気づきを得ることができた例会でもありました。報告ありがとうございました。

文責 大村支部 得田 稔